【労働基準法⑯】第14条契約期間等【期間の上限は?】

握手 労働基準法

こちらの記事では主に社労士試験を受験される方に向けて労働基準法について解説していきます!

細かく学習範囲を分けて、詳しい解説や難しくない言い回しを心がけておりますので、
社労士試験を初めて受験される方にもおすすめです。

<こんな人が書いています>
  筆者の似顔絵。
絵は苦手です。
・4度目の挑戦で社労士試験に合格
・都内某所の社労士法人にて10社程の入退社等の手続きや相談を担当しておりました
・現在は社会保険労務士として開業してお仕事募集中です!(ホームページはこちら

今回は第14条契約期間等について解説します。

契約期間の上限や例外、契約締結時、満了時にも対応すべきことが色々とあります!

今回もよろしくお願いします。

契約期間

ノート

条文はこちら。

第十四条
①労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、三年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあつては、五年)を超える期間について締結してはならない。
1.専門的な知識、技術又は経験(以下この号及び第四十一条の二第一項第一号において「専門的知識等」という。)であつて高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約
2.満六十歳以上の労働者との間に締結される労働契約(前号に掲げる労働契約を除く。)

第14条にはまだ続きもありますが、後ほど…

解説いきます!

ポイント

いわゆる正社員は無期雇用で、
自己都合や解雇で退職しない限り特にいつまでというのはありません。

一方、契約社員等の期間に定めのあるものは3年が上限とされております。

そして高度の専門的知識等を必要とする業務に就く方や満60歳以上の方との労働契約については、
上記の3年ではなく5年が上限とされています。

高度な専門的知識等を必要とする業務」というのは、下記の厚生労働省のPDFの通りです。

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/12/dl/s1211-13o09.pdf

1ページ目に記載がありますがたくさんあるので全てを細かく覚える必要はないかと思います…

大まかにグループ分けしてイメージできるようにしておきましょう!

博士の学位を有するもの
医師、歯科医師、獣医師
③公認会計士、弁護士、一級建築士、税理士、薬剤師、社会保険労務士、不動産鑑定士、技術士、弁理士
システムアナリスト資格試験又はアクチュアリーに関する資格試験合格者
システムエンジニアやデザイナーの業務に就こうとする者(一定の年数以上の経験が必要)で、
契約期間内に確実に支払われると見込まれる賃金額が年間換算で1,075万円を下回らないもの

等…

①~③は博士医者士業といったグループで、
④と⑤は何となく似ていますが④有資格者で⑤は経験と技術で高い賃金を貰っているといったところです!

それでは例えば、薬剤師の資格を持つ63歳の方(薬剤師の業務以外に就くものとする)が、
契約期間を6年とする労働契約を締結した場合、契約期間は何年になるでしょうか?

こちらは5年となります。

薬剤師の業務に就いてはいないですが、満60歳以上の者なので5年となるというのは上述した通りです。

なぜ6年が5年になるのかというのは、前に解説した労基法の直律的効力によるものとなります。

(復習がてらどうぞ…)

それではもう一つ…

美容師見習いの方で見習期間終了後に、
3年間は引き続き勤務
するというような労働契約を締結することは適法でしょうか?

これについては見習期間を含めて通算3年間を超えることとなり本条の違反となります。

罰則は下記の通りです。
30万円以下の罰金

これまで契約期間の原則について見てきましたが例外があります。

分かりやすいものとして建設工事で、
条文にある通り事業の完了に必要な期間の契約を締結することができます。

他には…
一定の認定職業訓練の受講生との契約期間について、一定の範囲内で定めることができるとしています!

それではもし契約期間内に辞めたくなってしまった場合はどうなるでしょうか…

その場合は、1年を経過した日以後なら使用者に申し出ていつでも退職することができます。

しかし一定の事業の完了に必要な期間を定めるものや、
上述した契約期間の上限が5年とされている労働者については原則として契約期間内の解約はできません。

あらかじめ取り決めをしておくとか、個別に事情を鑑みて民法を根拠として進めることになります!

それでは復習の条文です!

第十四条
①労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、三年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあつては、五年)を超える期間について締結してはならない。
1.専門的な知識、技術又は経験(以下この号及び第四十一条の二第一項第一号において「専門的知識等」という。)であつて高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約
2.満六十歳以上の労働者との間に締結される労働契約(前号に掲げる労働契約を除く。)

第14条には続きがあると書きましたが、
そこには契約期間のことだけではなく契約の締結時や期間満了時についても定めがあります。

それではもうひと頑張りです…!

契約の締結時等に関する基準

条文です。


厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができる。

行政官庁は、前項の基準に関し、期間の定めのある労働契約を締結する使用者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。

基準とは…?

ポイント

5つに分けます!

①使用者は有期労働契約の締結後、その契約について変更または更新の時に、
通算契約期間または更新回数について上限を定めたり、それを引き下げようとする時は、
あらかじめその理由を労働者に説明しなければならないとしています。

②使用者は、有期労働契約(3回以上の更新または1年を超えて勤務をしているものに限り、あらかじめ契約を更新しないと明示されているものを除く)を更新しないこととしようとする場合には、
少なくともその契約期間が満了する日の30日前までに予告をしなければいけません。

③上記②の場合に、使用者は、労働契約を更新しないこととする理由について、
または更新されなかった場合にその更新しなかった理由について証明書を請求した時は遅滞なくこれを交付しなければいけません。

④使用者は、有期労働契約(1回以上の更新かつ1年を超えて勤務をしているものに限る)を更新しようとする場合には契約の実態と労働者の希望に応じて契約期間をできる限り長くするように努めなければなりません。

⑤使用者は労働者に対して、無期転換申込み無期転換後の一定の労働条件の事項を明示する場合、
その事項に関する定めをするに当たり労働契約法3条の趣旨を踏まえて就業の実態に応じて均衡を考慮した事項について、労働者に説明するよう努めなければいけません。

文の圧力がそこそこありますが…
読んでみると難しいことは書いていないので安心してください!

そして上記の基準について、労働基準監督署長等の行政官庁が使用者に助言指導ができるとしています。

まとめ前の条文よろしくお願いします!


厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができる。

行政官庁は、前項の基準に関し、期間の定めのある労働契約を締結する使用者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。

まとめ

第14条契約期間等

  • 契約期間は原則3年(高度な専門的知識等を必要とする業務に就く者、満60歳以上の者は5年)
  • 原則の有期契約は1年を経過した日以後に解約が可能
  • 契約の締結時や満了時に対応すべきことや基準(3回更新または1年超、1回更新かつ1年超など)を覚えておく

今回は有期契約について細かく見ていきました。

後半の部分は知っておくことでいつか身分を守ることに繋がるかもしれません!

ご意見、ご指摘等ございましたらお問い合わせよりいただけましたら幸いです。

今回もお疲れ様でした!

次回は第16条賠償予定の禁止について解説していきたいと思います。

また次回もよろしくお願いします!

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